2015年5月10日日曜日

吉か凶か?シャープの減資


シャープが約1200億円ある資本金を1億円に減らすニュースにビックリしました。

減資によって9割以上を取り崩した資本金を剰余金に移したうえで累積赤字の解消に充てるほか、減資後は「中小企業」とみなされることから税制上の優遇措置を受けるなど財務体質を改善することができ、将来の復配につなげる考えだそうです。

それでも減資と聞けばマイナスのイメージが付きまといますが、減資により株主資本(資本金)は減少するが、減資だけを見れば、既存株主にとって大きなデメリットは無く、減資によって貸借対照表(バランスシート)における帳簿上の処理に過ぎないと言われています。

それでは減資により株価はどうなるのかとの疑問です。

減資はあくまでも帳簿上の処理なので株価には基本的に影響はないのですが、やはり一般投資家の不安心理から当面売りが先行するものと思われ、そして思惑買いが入って乱高下を繰り返すのではないでしょうか。

しかし本当の問題点はその後です。

該社の経営悪化は誰もが承知の事実であり、減資を行い繰越損失を一掃した後に、次の手として第三者割当増資などを行えば株が希薄化し株価が下がるパターンで、こうなった場合既存投資家は大きなダメージを被ることとなります。

楽観論としては、報道通りの論理通りに当面の危機を脱することができれば、従前の予測より回復基調が早く訪れることとなりますが・・・

果たして今後どの様な展開となっていくのか注視しておく必要がありそうです。

それにしても、数々のヒット商品を出してきた該社が、無能な経営者によって一気にどん底に落とされることになろうとは。。。

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