Hotなリチウムイオン電池

リチウムイオン電池は電子機器のモバイル化に大きく寄与してきました。

そして最近では電気自動車（EV）やハイブリッド車（HV）といった車載用電池にリチウムイオン2次電池の需要が大きく伸びてきており、この市場の覇権をめぐって電池メーカーがしのぎを削っています。

その理由は電子機器の需要が約1兆円と言われてきましたが、車載用が増加し数年後には3兆円の需要規模に膨らむことが予測されているからです。

かつてパナソニックが三洋電機を吸収したのは、この電池事業が最大の理由だったことはご存じの通りです。

そこで直近の出荷実績を調べるために、経済産業省の機械統計をみますと、車載用リチウム電池の2015年1月～4月までの出荷実績は160,127千個（前年比168％）、72,087百万円（前年比110％）となっており、HV車の販売増が寄与しているものと思われます。

それでは、この車載用電池のメーカーですが、GSユアサ、リチウムエナジージャパン、パナソニック、ソニーなどがありますが、後発ですが国内では日産自動車とNECグループの合弁会社であるオートモーティブエナジーサプライが、また海外のメーカーでも同様に追い上げを図っている模様です。

更に、トヨタではこの秋プリウスをニッケル水素からリチウムイオンに切り替えたモデルチェンジも噂されています。

一方、現在のリチウムイオン電池は走行距離が未だ十分ではないことから、電気自動車が普及するには走行距離を伸ばすために高容量化と安全性が両立するための研究もなされています。

これが量産されるようになりますと自動車産業が一変するような変革が訪れ、雪崩を打って電気自動車への社会になることが予測されます。

電池メーカの動向を良くウォッチし、投資機会を伺ってみましょう。